少し重く、シリアスなテーマになりますが、今、このタイミングで、皆さんにお伝えしたいと思い、書きます。

私がなぜ、タントラの道を選んだのか、もっとも大きな理由の一つです。

私がタントラの道に触れ出したはじめの頃、今となっては超有名タントラティーチャーとなった

Shashi SollunaとEugene Hudlundの、タントラの女性崇拝の儀式に参加しました。
<私の中の男性への怒りと嘆きが、赦しと愛へと、変容した瞬間>

男性が、魂の底から女性を崇拝し、全ての女性の内にある女神にひれ伏し、祝福する、そんな儀式です。

と聞かれると、

女神?! ひれ伏す?? ちょっとわざとらしそう、恥ずかしそう、と、引かれるかもしれませんが、

世界各国から集まった、数十カップルが座るフロアでは、神聖な場の中で、ごく自然に、女性の生まれ持っての

素晴らしさを讃えられる、空気とエネルギーが醸成されていきました。

私をはじめ、全員の女性が、全く初めての見知らぬ男性と、ペアを組みました。

女性は、自分自身の中にある女神性につながり、

男性は、年齢や容姿を超える次元にある、女性の神々しさを見出していきます。

 

儀式が進む中で、私の足元にひれ伏す男性の首の付け根に、指先で触れて、男性を赦す

という瞬間が与えられました。

 

私の指が、この男性の首に触れた時、

私の中の何かにヒビが入り、固い殻が割れて崩れ落ちるような、感覚が起こりました。

 

気がついたら私は、コントロール不能なぐらい号泣して泣き崩れ、

儀式が終わってもずっとずっと、涙が止まりませんでした。

その男性は、私をずっと抱擁し、ただ、そばで、見守ってくれていました。

 

見知らぬ初対面の男性が、全ての男性を体現する存在として、

女性としての私を、魂の底から崇拝し、敬愛する。その経験を通じて、

・幼い頃に性的暴力を受けたこと

・パートナーが他の女性と関係を持った事から受けた深い傷

・そして、自分の体に刻み込まれた、世界中の、そしてこれまでの歴史の女性たちが体験した、
男性から受けた、途方もない痛み

頭では赦していても、魂が赦していなかった、これらの事を、ほんの一瞬にして、

理屈抜きで、全て赦す。赦したい。

 

そう感じる感覚に、瞬間にして、私は生まれて初めて、触れたのでした。

見知らぬ初対面の男性と、人生で1番深いとも言える、この赦しの体験をしたのでした。

この時私は、タントラの、「毒を蜜に変える」と呼ばれる、

個のアイデンティティを超えて、本質に触れる、

途方もない、ヒーリングの力に、触れたのでした。

*赦すというのは、暴力や傷つける事が、横行していいという意味ではありません。

自分自身の中から、それらに縛られていたエネルギーを解放し、フリーになる、という意味です。

 

<男女の数千年・数万年にわたるトラウマから解放される>

人類の歴史始まって以来、

男性と女性の間には、強い引力と惹かれ合い、そして、例えようもない傷が、生み出されてきました。

とてつもないトラウマが、男女の関係というものに、世界的に、覆いかぶさっています。

 

男女は、生命の始まりの根幹にあるものであるからこそ、このトラウマから、解放され、

女性が男性を深く赦し、男性が女性を深く受け止める、

この事こそが、世界平和を生み出していくのです。

 

さて、現実に向かい合いましょう。

 

男性の力が歪んだ形で女性に伝わる時、それは、レイプ、幼い頃から始まる、性的暴力、戦争、様々な苦しみ・痛みを生み出してきました。

このことに胸を深く痛め、個人的に様々な取り組みをして来られた男性も、数多いはずです。

男性という生き物に、根本的な欠陥があるということでは、決してありません。

このような暴力に至ってしまった背景にある、人間の文化、生育環境、そして男女の生まれ持っての違いから生まれる痛み。様々なものがしてそうさせています。

そういう意味で、男性は、女性を傷つけるために生まれたのではないのに、傷つけてしまう、

そうでない男性も、男性としての集合無意識として、そのトラウマに縛られてしまう、というような、

途方もなく大きな重荷を、背負わされてきたのです。

 

先人たちが、この軋轢を解きほぐすべく、ジェンダー平等など、様々な取り組みをしてきました。

素晴らしい事です。日本に普及が進む、非暴力コミュニケーションも、まさに、素晴らしいツールです。

 

そして、その、先。

 

集合的無意識、過去性、様々なレイヤーで、私たちの生身の体のDNAに刻み込まれたレベルのトラウマを解放し、

魂のレベルでの融合を導くのは、

理屈を完全に超えた、潜在意識の領域でのワークになります。

そして、最も根源的な性のトラウマ は、男女が魂のレベルで対峙することで、

最終的に、完全に昇華され解放されていくのです

タントラには、その知恵と力があります。

 

日本社会における性のトラウマは、独特の深さ、暗闇があると、海外から帰ってきて痛感しています。

女性専用車両、女性専用ヨガ、痴漢防止の広告、コンビニのアダルト雑誌コーナー・・・数え上げると、きりがありません。

日本にタントラがやっと上陸したような、現時点では、

私は基本的には、女性限定、男性・女性向け個人セッションの形で、安全なタントラの場を作れるような土壌を、

男女別で、ゆっくり、急がずに作って行っています。今月からは、いろはのい の所にフォーカスした、ベーシックの

ミニワークショップも、 タントラマッサージセラピストのSamさんと始めます。

そして、適切なタイミングで、男女がじっくり、深く、時間と空間を持って向き合える場を設けたいと思っており、

来年夏—秋あたりで、3泊ぐらいの男女のリトリート(国内か海外)を、企画しています。

ぜひ、一度、エントリーレベルのワークに、ご参加ください。